「ブレイド2」
ヴァンパイアと人間の混血で昼間も活動できる「デイウォーカー」であり、ヴァンパイアと戦うダークヒーロー“ブレイド”の姿を描くアクションホラーシリーズ映画の第2作。
ブレイドの育ての親のような存在で吸血鬼狩りの相棒でもあったウィスラーが敵に咬まれ吸血鬼化した後さらわれ行方不明になっていたのをようやく救出したブレイド。
一方吸血鬼の世界では突如現れた新種吸血鬼“リーパーズ(死神族)”の脅威に対し吸血鬼王国は敵であるはずのブレイドと休戦、手を組みリーパーズの殲滅を図ろうとするが…といった内容。
「ブレイド」の劇場用映画3作品ある中で一番面白く良い出来だと思う作品☆
っていうか劇場公開当初観に行って面白かったながら大して気にしていなかったのだが、この作品の監督は私が特に好きな監督の1人であるギレルモ・デル・トロだというのに後から気付いてその面白さや映像センスの良さに「なるほど!」と納得!
まずブレイドの世界観的に基本ホラーだが今回はアクション面がかなり多彩で剣術を中心に刃物系の飛び道具や銃撃、マーシャルアーツ風格闘術、バイクアクションまで入っていてかなり見ごたえがあるし、ブレイド自身のアクションイメージ的には“忍者”を思わせる感がある。
キャラクター設定もなかなかバラエティーに富んでいてブレイドの相棒の新旧対立やヴァンパイア王国側の特殊部隊ブラッドパックのメンバーもそれぞれ個性的だったり(特に「ヘルボーイ」のロン・パールマンがブレイドに負けない嫌な感じのハゲを演じていて良い!ドニー・イェン演じる中国人ヴァンパイアという設定も珍しい)リーパーズの風貌はまるで「ノスフェラトゥ」を思わせる不気味なイメージでヴァンパイア映画のクラッシックに対するパロディとしても楽しめる部分もあった。
パロディといえば冒頭シーンで「エルム街の悪夢」のフレディの爪を思わせるものが出てきて監督のホラーに対する愛を感じたりクライマックスシーンでのブレイドのサングラスを使ったあるシーンは「ターミネーター2」を思わせたりちょっとした部分がこれ系の映画ファンには嬉しい♪
そういう他映画イメージを感じる部分を上げるならブレイド自身をはじめブラッドパックたちのファッションが黒のレザーやプロテクター、武器類で覆われていてまるで「マッドマックス」だし、昔「死霊のはらわたⅡ」が死霊のマッドマックスと比喩されたことがあるがこの「ブレイド2」は言うなれば「吸血鬼のマッドマックス」とも言えそう。
「マッドマックス」といえばリーパーズのヴィジュアルは今年公開された「マッドマックス 怒りのデスロード」のウォーボーイズにも通ずるイメージがあるかも?(笑)
ホラーとしてはやはりリーパーズの造形に注目!
口部分の異様なデザインなどかなりグロテスクでホラーファンには楽しい☆
ただヴァンパイアが死滅していくシーンに関しては結構あっさりとしたCG処理がされていてスタイリッシュではあるが個人的にはもうちょっと血みどろ感が欲しい感じ。
話の展開も凝ったシナリオで複雑に構成されており、単純に吸血鬼対リーパーズという構図で終わっておらず、影にある陰謀が隠されていたり、話が進む中で敵と味方の設定が二転三転されて驚かされたり、リーパーズに咬まれて感染するも言い出せない奴がいるというバトル系ゾンビホラーでありがちなパターンも入っていたりと色んな見せ方で実に2時間飽きずにアクション、ホラー、ミステリーとして十分楽しませてくれる1本だった☆
かなりオススメ!
「ブレイド2」
BLADEⅡ
2002年 アメリカ/118分
監督: ギレルモ・デル・トロ
製作: マイケル・デ・ルカ
ピーター・フランクフルト
ウェズリー・スナイプス
製作総指揮: アヴィ・アラッド
デヴィッド・S・ゴイヤー
リン・ハリス
スタン・リー
パトリック・J・パーマー
キャラクター創造: マーヴ・ウォルフマン
ジーン・コーラン
脚本: デヴィッド・S・ゴイヤー
撮影: ガブリエル・ベリスタイン
音楽: マルコ・ベルトラミ
出演: ウェズリー・スナイプス
クリス・クリストファーソン
レオノア・バレラ
ルーク・ゴス
ロン・パールマン
トーマス・クレッチマン
ノーマン・リーダス
マリット・ヴェラ・キール
ドニー・イェン
マット・シュルツ
ダニー・ジョン=ジュールズ
ダズ・クロウフォード
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