2015年4月1日水曜日

ハンニバル

「ハンニバル」

トマス・ハリス原作のサイコスリラー映画「羊たちの沈黙」の続編。
前作で監獄から逃亡したレクターに復讐を企てる大富豪メイスン・ヴァージャー、レクターの行方を追うFBI捜査官クラリス、それに連なり起こってゆく殺人…というような内容。

「羊たちの沈黙」が私にとってはかなり大好きな作品であるだけに、あれから10年経って一体どんな続編が見れるのか、さらに監督も好きな「エイリアン」や「ブラックレイン」のリドリー・スコットが担当し、復讐の大富豪メイスンにはあのゲイリー・オールドマンと凄いメンバーが揃っていて本当に期待いっぱいで観たら…正直ガッカリだった。

冒頭、結構な迫力あるアクションからスタートして、リドリーなりの見せ方というか切り口が「アクション」できたか!と一瞬オッと思ったが、それ以降の展開が何か辛気臭い。

まあそもそもレクター博士の魅力はあの閉じた空間内でその天才的頭脳を活かし事件を推理したり操ったりできるという「悪の安楽椅子探偵」的なキャラクターの見せ方が魅力であったのを、(元々の物語の設定がそういう風に展開してしまってるのも仕方ないが)外に出してしまったら台無し。
ただの小太りのオッサンが微妙なアクションしたところでイマイチ。

それにせっかくのゲイリー・オールドマンを使いながらメイスンのキャラのも最後あっけなさ過ぎ!(復讐方法の残忍な発想なんかは好きだが:笑)
ただレイ・リオッタの「脳味噌丸出し」シーンとかは良かった☆

ラストも原作と変えてしまってレクターという「危険な悪」の存在の見せ方を中途半端にしているし、通常のサスペンス映画に比べたらよく出来ているのかもしれないが、「羊たちの沈黙」が偉大すぎてこの続編が色あせすぎたのだろうと思う。





「ハンニバル」
HANNIBAL

2001年 アメリカ/131分

監督:    リドリー・スコット   
製作:    ディノ・デ・ラウレンティス   
            マーサ・デ・ラウレンティス   
原作:    トマス・ハリス   
脚本:    デヴィッド・マメット   
            スティーヴン・ザイリアン   
撮影:    ジョン・マシソン   
音楽:    ハンス・ジマー   
   
出演:    アンソニー・ホプキンス   
            ジュリアン・ムーア   
            ゲイリー・オールドマン   
            ジャンカルロ・ジャンニーニ
            レイ・リオッタ

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