2014年8月27日水曜日

ヘルレイザー

 「ヘルレイザー」

この映画は劇場公開当時「クリープショー2」と2本立て上映で観た作品。
元々「クリープショー」の1作目が大好きだった私はこの併映作品について大して知らず、チラシやポスターで見た顔中に釘を刺した異様なキャラクターについてはちょっと気になったものの、その程度にしか思っていなかった作品だった。

しかし実際観たこの映画はかなり衝撃的であった。
釘や針金で顔面や身体を傷つけ装飾、レザーを纏った見るからに異様な魔道士のキャラクターたち。
鈎針で身体をグチャグチャ、バラバラにされ板に打ち付けられた肉片。
赤い筋肉剥き出しの人間、黄金に輝く謎のパズルボックスなど…とにかくヴィジュアル面のインパクトだけでもかなり印象的。

そして究極の快楽を得られるというパズルボックス、それによってやってくる地獄の魔道士、不倫相手を甦らせる為に殺人を続ける女といった奇怪でダークなストーリー、世界観にも圧倒された。
何よりこれまで私が認識していた罪人が裁かれる場所のような「地獄」、または悪魔が堕天した世界としての「地獄」などの世界とは全く違う、新しい「地獄」をこの映画は見せてくれた。
この地獄では快楽と苦痛が逆転しているのか?融合しているのか?SM的ともいえる地獄の世界は独創的に感じられたし、ストーリーやキャラクター、ヴィジュアルなど様々な面において当時の他のホラー映画とは一線を画す作品であったのではないかと思う。


「ヘルレイザー」
HELLRAISER

1987年 イギリス/95分

監督:    クライヴ・バーカー  
製作:    クリストファー・フィッグ  
原作:    クライヴ・バーカー  
脚本:    クライヴ・バーカー  
撮影:    ロビン・ヴィジョン  
音楽:    クリストファー・ヤング

出演:    アシュレイ・ローレンス  
        アンドリュー・ロビンソン  
        クレア・ヒギンズ